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Document Type: Tutorial
NI Supported: Yes
Publish Date: Nov 12, 2009


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機械制御用のグラフィカルシステム設計

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概要

自動グラフィカルプログラミングツールチェーンとプログラマブルオートメーションコントローラ(PAC)を使用した機械制御用の組込システム開発

Todd Dobberstein/Brian MacCleery

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CompactRIOとグラフィカルシステム設計の詳細については、こちらを参照してください。

はじめに

従来の組込制御システム設計のプロセスは、複数の開発段階からなり、各段階で特別なEDA(Electronic Design Automation)ツールが必要となります。例えば、状態遷移図/フローチャートツール、SPICE回路シミュレーション、ボードレイアウト/ルーティング、制御系設計ツール、有限要素解析(FEA)、C/VHDL言語、複数のターゲット専用コンパイラ、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)ツールなどが使用されます。

最新の自動グラフィカルシステム設計(GSD)ツールとPACハードウェアシステムを使用すると、マシン制御アプリケーションを効率的に開発することができます。NI LabVIEWグラフィカルプログラミング言語を使用して、再構成可能FPGAやリアルタイムプロセッサ、工業用I/Oモジュールを自由にカスタマイズすることが可能となります。NI LabVIEWツールを使用すると、一般的なマシン制御タスクの自動化が行える簡単な組込プログラミングと多数の関数を利用して、低レベルリソースにアクセスすることもできます。低コストCompactRIO組込システムなどのPACハードウェアシステムは、LabVIEW GSDツールチェーンと統合するよう設計されています。そのようなPACを用いることで、高度な制御、通信、データロギング、信号処理などのソフトウェア機能と、ロジック、モーション、プロセス制御、画像処理/解析などを行う堅牢なコントローラを組み込んだ高度なシステムが構築できます。


図1. 1つのグラフィカルプログラミングツールチェーンによる組込システム開発

カスタムFPGAロジックの開発


再構成可能FPGAハードウェアの信頼性と性能を利用するのに、VHDLプログラミングに精通している必要はもうありません。LabVIEW FPGAモジュールを使用すると、グラフィカルプログラムによりVHDLコードが生成され、最適化、統合、ダウンロードが自動で行われますので、CompactRIO用のプログラマブルロジックアプリケーションを短時間で開発することができます。LabVIEWには、FPGAの並列処理機能が活用でき、1回のFPGAクロックサイクル(40 MHz)でコードの実行が可能なRIOハードウェア向けのプログラミング言語が搭載されています。基本のプログラミングストラクチャやデジタルロジック関数以外にも、モーションコントロール、アナログPID、解析、波形生成、フィルタなどの関数ブロックをドラッグアンドドロップにより配置することができます。


図2. LabVIEW FPGAの高速並列ループ

ハードリアルタイム処理


LabVIEW Real-Timeモジュールを使用すると、モーション、PID、解析など650種類を超える内蔵のLabVIEW関数ブロックにより、浮動小数点プロセッサ上での確定性に優れた実行が可能です。リアルタイムアプリケーションでは、通常2つの基本ループを使用します。タイムクリティカルループは、FPGAとのインタフェースによりFPGA I/Oとの確定性に優れた通信を行います。タイムクリティカルループの実行は、割り込み要求により同期することができます。タイムクリティカルループは制御を実行し、リアルタイムアプリケーション内の通常優先ループはデータの保存、解析、そしてネットワーク接続されたホストコンピュータとの通信タスクを実行します。


図3. LabVIEW Real-Timeでの確定性に優れたリアルタイム処理

ヒューマンマシンインタフェース(HMI)


Windows/Linux/Macitoshコンピュータで、組込制御システム用のユーザインタフェースを作成することができます。LabVIEWリアルタイムコントローラには、プログラミングなしでリアルタイムアプリケーションのユーザインタフェースをネットワーク経由でホストコンピュータのHMIとして自動的にパブリッシュする内蔵のWebサーバがあります。


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図4. プログラミング不要な内蔵HMI

ハードウェアアーキテクチャ


CompactRIOは、工業用I/Oモジュール、再構成可能FPGA、リアルタイムコントローラという3つのコンポーネントからなる堅牢な再構成可能組込システムです。



図5. 再構成可能組込システムのハードウェアアーキテクチャ

工業用I/Oモジュール


I/Oモジュールには、絶縁、変換回路、信号調節、工業用センサ/アクチュエータへの直接接続などの機能が搭載されています。CompactRIOシステムは、コネクタジャンクションボックスをモジュールに組込むことにより、必要なスペースとフィールド配線コストを大幅に削減することができます。±80 mV熱電対入力、±10 V同時サンプリングアナログI/O、最大1 Aの電流ドライブが可能な24 V工業用デジタルI/O、差動/TTLデジタル入力、24ビットIEPE加速度計入力など、様々なタイプのI/Oが使用できます。


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図6. D-Subケーブル、BNC、ネジ留め式端子オプションを備えたCompactRIO I/Oモジュール

再構成可能FPGAシャーシ


再構成可能FPGAシャーシは、組込システムアーキテクチャの中心となるものです。RIO FPGA回路はスター型トポロジでI/Oモジュールに接続され、各モジュールのI/O回路に直接アクセスして、タイミング、トリガ、同期化で極めて高い柔軟性を実現します。各モジュールはバスを介さず直接FPGAに接続されているため、他の工業用コントローラに比べて、システム応答の制御遅延時間はほとんどありません。1つのシャーシで20個を超えるアナログPID制御ループを100 kHzというレートで同時に実行することができます。


図7. CompactRIO再構成可能FPGAシャーシ

「再構成可能なCompactRIOとLabVIEW FPGAは、機械制御と振動監視の法則に変化をもたらしました。その結果、従来型の装置では不可能だった様々なアプリケーションや環境で実装できる堅牢な低コスト組込システムが誕生しました。」
– Nexjen Systems社、Darren Lingafeldt氏

リアルタイムコントローラ


リアルタイムコントローラには、LabVIEW Real-Timeアプリケーションを確実に実行し、マルチレート制御、実行追跡、周辺機器との通信が行える工業用プロセッサが搭載されています。さらに、2つの11~30 VDC電源入力チャンネル、ユーザDIPスイッチ、LEDステータス表示器、リアルタイムクロック、ウォッチドッグタイマなど、高い信頼性を実現する機能が備わっています。


図8. CompactRIOリアルタイムコントローラ

CompactRIO仕様



参考資料:
CompactRIO製品の仕様と定格についてはこちらをご覧ください。(英語)
詳細な仕様を掲載したCompactRIO製品マニュアルについてはこちらをご覧ください。
CompactRIOの寸法図についてはこちらをご覧ください。(英語)

カスタムモジュール開発


CompactRIOモジュール開発キットを使用すると、アプリケーションの特定のニーズに合わせてカスタムモジュールを開発することができます。このキットでは、特定のI/O、通信、制御モジュールを設計するための低レベルのCompactRIO組込システムアーキテクチャを利用できます。また、40 Mb/秒を超えるレートでカスタムモジュール回路と通信できるLabVIEW FPGAライブラリが含まれています。

図9および10は、カスタムCompactRIO VRモジュールの回路図とレイアウトを示しています。


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図9. 可変リラクタンス(VR)モジュール回路図


図10. 完成したカスタムモジュールPCBレイアウト

「CompactRIOとモジュール開発キットを使用したことで、市販ツールを使ってカスタム性の高い組込システムを短時間で実装できる汎用性の高い高度な試作システムを構築することができました。」
– Drivven社社長、Carroll G. Dase氏

Process Automation Corporation(PAC)では、CompactRIOを使用して、複数のチャンネルで高速アナログデータを集録し、カスタム処理アルゴリズムを実行し、金属固定装置用にVFI(verifiable fastener installation)ツールを操作するため確定性に優れた制御を行う制御・集録システムを作成しています。密度や厚さが異なる材質に対して、トルクや変位値は異なるため、このアプリケーションには、VFIツールの正しい停止位置を集録中にリアルタイムで計算するため、信頼性の高い高性能なシステムが必要でした。

同社がCompactRIOを使用して得た最大のメリットは、通常なら極めて高価なカスタムハードウェアソリューションでなければ実現できないような速度でシステムセンサからデータを集録し、処理することができたことです。省スペース性と組込システム操作により、はるかに少ない時間とコストで、ハードウェア制御用のスタンドアロン組込アプリケーションを開発できました。


図11. VFI(Verifiable Fastener Installation)マシン

「高い技術と優れたコスト効率を誇るナショナルインスツルメンツが提供するCompactRIOプラットフォームは、このアプリケーションに適した最もコスト効果の高いプラットフォームであることがわかりました。CompactRIOシステムは、1つのCompactRIOシャーシで2つのツールを使用するのに十分な処理能力を備えています。そのため、CompactRIOのコスト効果は従来のシステムの倍以上となっています。」
– Process Automation Corporation社、オートメーションシステムコンサルタント、Greg Sussman氏

図12は、2004年型のヤマハオートバイ、YZF-R6のスパークプラグと燃料噴射装置を15,500 RPM以上の速度で制御するため、Drivven社が設計した3つのカスタムモジュールを示しています。


図12. カスタムモジュールの実装

一般的な機械制御アプリケーションには、以下のようなものがあります。

  • 工業包装
  • 溶接機械
  • 高速モーションコントロール
  • 混合処理
  • 固定機械
  • 予防保全


グラフィカルシステム設計の詳細については、こちらを参照してください。

  • 機械制御に関する技術資料
  • 機械制御サンプルプログラム
  • マルチメディア型Webイベント
  • CompactRIOオンライン調整
  • CompactRIOユーザ事例
  • カスタムモジュールテンプレート

 

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