Overview
NI LabVIEWグラフィカルプログラミングは、グラフィカルなダイアグラムとデータフローを使用するため、簡単に理解することができます。ただ、作成するアプリケーションが複雑になるにつれ、コードをきちんと整理した状態に保つことが困難な場合があります。例えば、別の開発者が作成したコードを見たときや、何か月も前に作成したプログラムを久しぶりに開いたときの様子を思い浮かべてみてください。たくさんのコードが散らかったままのダイアグラムを見て途方に暮れるはずです。「ワイヤを調整」や「オブジェクトを調整」といった従来のLabVIEWツールを使用しても、整理するには何時間もかかってしまいます。LabVIEW 8.6で追加されたブロックダイアグラムクリーンアップツールを使用すれば、ブロックダイアグラム全体のレイアウトを一瞬で整理することができます。ワイヤやオブジェクトを一つずつ手動で移動する必要はありません。
このツールを使用して、次のことが自動で行えます。
- ブロックダイアグラムの制御器および表示器を全て整列させる。
- ブロックダイアグラムの全てのワイヤを配線し直して整理する。
- 全てのブロックダイアグラムオブジェクトの間隔とコンパクトさを指定する。
図1. マウス操作一つでブロックダイアグラム全体を整理する。
ブロックダイアグラムクリーンアップツールを使用すると、LabVIEWコードがはるかに分かりやすくなります。しかし、「ワイヤを調整」や「オブジェクトを調整」を使用した場合と同様、クリーンアップツールを使用した後もコードの機能自体が変更されることは全くありません。ダイアグラムクリーンアップには3つの使用方法があります。
- ブロックダイアグラムツールバーにある「ダイアグラムをクリーンアップ」ボタンをクリックします。
- ブロックダイアグラムメニューの「編集」>>「ダイアグラムをクリーンアップ」を選択します。
- ダイアグラムのクリーンアップのショートカットキーは<CTRL+U>です。
図2. <CTRL+U>ショートカットキーの代わりにブロックダイアグラムツールバーの「ダイアグラムをクリーンアップ」ボタンも使用可能。
ブロックダイアグラムクリーンアップツールには、複数の構成可能なオプションがあります。「ツール」>>「オプション」を選択して、「ブロックダイアグラム:クリーンアップ」を選択すると、構成画面が表示されます。 重要な構成オプションは次のとおりです。
- 水平と垂直のブロック間隔 – 任意の2つのブロックダイアグラムオブジェクト間の最低距離をピクセル単位で指定します。
- 水平と垂直のワイヤ間隔 – 任意の2本のワイヤ間、または任意のワイヤとブロックダイアグラムオブジェクトの間の最低距離をピクセル単位で指定します。
- 制御器をダイアグラムの左端に固定 – 全ての制御器をブロックダイアグラムの左端に移動します。制御器がストラクチャの内側に配置されている場合、LabVIEWはそのストラクチャの左の境界線の近くに制御器を移動します。
- 表示器をダイアグラムの右端に固定 – 全ての表示器をブロックダイアグラムの右端に移動します。表示器がストラクチャの内側に配置されている場合、LabVIEWはそのストラクチャの右の境界線の近くに表示器を移動します。
- レイアウト品質 – LabVIEWがブロックダイアグラムのクリーンアップに費やす時間を決定します。レイアウトの品質を高くすると、コンパクト性の高いブロックダイアグラムになります。

図3. ワイヤ間隔、ブロック間隔、レイアウト品質といったクリーンアップ設定をカスタマイズ。
ブロックダイアグラムクリーンアップツールだけで、ブロックダイアグラムのレイアウトを完璧に仕上げられるわけではないことにご注意ください。ユーザや組織によって、適切なオブジェクトの間隔、アライメント、および密度の設定は異なります。ブロックダイアグラムクリーンアップツールでは、大幅にコードの外観を向上させることができますが、「オブジェクトを調整」といった他のツールと併せて使用すると、最大の効果が発揮されます。例えば、最初に「ダイアグラムをクリーンアップ」を選択し、次に「オブジェクトを均等に整列」を使用して間隔の追加調整を行うことができます。
図4. ブロックダイアグラムクリーンアップツールは、「オブジェクトを調整」といった従来のLabVIEWツールと併用すると最大の効果が発揮される。
ブロックダイアグラムクリーンアップツールを使用する際、次の5つの点を知っていると便利です。
- 最初にブロックダイアグラムクリーンアップツールを適用するVIは常にバックアップコピーを取っておきます。ダイアグラムをクリーンアップしてからVIを保存していない場合に限り、クリーンアップを「取り消し」(「編集」>>「取り消し クリーンアップ」または<CTRL+Z>)することもできます。
- オプションメニューで「制御器をダイアグラムの左端に移動」する場合の制御器とは全ての制御器を指します。このオプションを選択する前にブロックダイアグラムについてよく検討し、希望通りの結果が得られるかどうかを確認してください。「表示器をダイアグラムの右端に移動」オプションについても同様の注意が必要です。
- ブロックダイアグラムクリーンアップツールを使用すると、LabVIEW 8.6で追加されたクイックドロップ機能をより有効に利用できます。クイックドロップの予測テキストとクリーンアップダイアグラムのショートカットキーを組み合わせて使用すると、コードのプログラミングを迅速かつ手際よく行うことができます。
- LabVIEWでは、オブジェクトラベルはブロックダイアグラムオブジェクトの一部としてみなされます。つまり、制御器や表示器といったオブジェクトのラベルは関連したオブジェクトとともに移動します。
- ブロックダイアグラムクリーンアップツールは、ブロックダイアグラムに追加されたテキストやコメントといったフリーラベルは移動しません。フリーラベルは、Whileループなどのストラクチャ内にネストさせることによって、比較的に位置を移動させないようにします。
ブロックダイアグラムクリーンアップツールを使用すれば、マウス操作一つでブロックダイアグラム全体を数秒間で整列させることができます。ブロックダイアグラムクリーンアップツールはブロックダイアグラムのレイアウトを完璧に仕上げるためのものではありませんが、構成オプションによって、ワイヤ間隔、ブロック間隔、およびダイアグラムのコンパクト性をピクセル単位で指定することができます。「オブジェクトを調整」、「クイックドロップ」といった機能と併用すれば、ブロックダイアグラムクリーンアップツールは、すっきりとして見やすいコードを迅速に開発する強力なツールになります。
- LabVIEW 8.6の新機能に関する詳細については、当社サイト(ni.com)の LabVIEW 8.6ポータル をご参照ください。
- 新機能をお試しになる場合は、LabVIEWオンライン をご利用ください。
- LabVIEWブロックダイアグラムクリーンアップのヘルプ
- マニュアル:LabVIEW 8.6アップグレードノート
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