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ドキュメントタイプ: チュートリアル
NI 製品対応: 有り
発行日: 2009/01/19


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シンプルで多機能、Ethernet データ集録

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概要

NIでは、Ethernet経由で分散型計測を実行するデータ集録デバイスを提供しています。NI ENET-9000シリーズは、熱電対、電圧、RTD、歪みゲージ、電流、抵抗、加速度計、マイクロフォン、ロードセルなどの計測が行えるデバイスを数種類ご用意しています。セットアップと実装は簡単ですが、ENET-9000シリーズの性能は非常に優れています。ENET-9000デバイス(図1)は、24ビットデータを200 kS/秒を超えるサンプリングレートでの連続ストリーミングが可能です(ENET-9234で4チャネル同時集録時の場合)。これは、音響、振動、または動的歪みテストでよく見られる高速遷移や高調波を捉えるのに十分な速度です。
NI LabVIEW SignalExpressデータロギングソフトウェアやLabVIEW、ANSI C、C#、Visual Studio、.NETによるプログラミングのサポートなど、柔軟なソフトウェアオプションがありますので、ENET-9000デバイスを1つまたは複数使用して、リモート監視/テストアプリケーションを開発することができます。

図1.ENET-9000 Ethernetデータ集録デバイス

 

Ethernet経由でリモート計測

Ethernetは、5 m以上離れた場所での計測に最適です。Ethernetケーブル1本で100 mまで延ばすことができます。その際ハブやスイッチ、リピータは不要です。このような距離で、自宅、会社、工場などの大規模ネットワークを利用している場合、遠隔地でNIの計測品質を確保するにはENET-9000が最適です。ネットワーク経由でのデータ集録性能は接続されているデバイスの数に大きく影響されますが、帯域幅内であれば複数のENET-9000に対応できます。例えば、現在最も普及している100 Mbのネットワークの理論上の帯域幅は、12.5 MB/秒ですので、24ビット、51.2kS/秒/chでデータ集録が可能なENET-9234が4チャネル全てを使用してEthernet経由でデータ転送するには、0.6 MB/秒をわずかに上回る程度の帯域幅が必要です。これは、100 Mb Ethernetの帯域幅を考えると、データ集録デバイス内でバッファを持たなくてもPC側に連続データ転送が可能なデータ量です。また、ENET-9000デバイスを使用するのに特別なゲートウェイやインタフェースカードは必要ありません。一般の電気店で販売されているシンプルなゲートウェイさえあれば使用できます。

 

LabVIEWを使用してEthernetデバイスを既存のシステムに統合

テスト/計測システムの規模は数チャンネルから数千チャンネルまで様々であり、ENET-9000デバイスだけでシステムが成り立っていることもあれば、大規模なシステムの分散コンポーネントの1つでしかない場合もあります。データ集録には、PXI、PCI、USB、Ethernet、Wi-Fiなど、多彩なバスを利用できます。各バスにはそれぞれ特長がありますので、1つのテストシステムで複数のバスを使用することをお勧めします。最も帯域幅が広いのはPXI ExpressとPCI Expressですが、USBはデバイスのセットアップと構成が簡単です。Ethernetは分散システムに最適ですが、Wi-Fiを使用すれば配線に関わる全ての問題を排除できます。ENET-9000デバイスでLabVIEWとNI-DAQmx APIを使用すると、統合するコンポーネントがNI製でも他社製でも、完全なシステム統合が可能です。LabVIEWは開発環境なので、1つのユーザインタフェースで複数のデバイスやバスからのデータを処理することができます。図2は、Ethernetデバイス、USBデバイス、およびPXIベースのデバイスからデータを集録するLabVIEWプログラム、つまりVI(仮想計測器)を示しています。NIデバイスにはそれぞれDAQアシスタントが付属されていますので、プログラミングの際ハードウェアの違いについて気にする必要はありません。

 

図2.マルチバスデータ集録システムのLabVIEWコード

 

ENET-9000を使用して短時間で検出、構成、集録

ENET-9000デバイスには、テスト/構成アプリケーションであるMeasurement & Automation Explorer(MAX)が付属されています。これは他の全てのNIハードウェアに使用できるユーティリティ(図3)なので、使用するデータバスの種類に関係なく、デバイスは全て同じ場所に表示されます。ENET-9000は、ノート型コンピュータやゲーム機など、ネットワーク接続されたデバイスと同様に構成します。また、スタティックIPアドレスでもDHCPサーバから動的に割り当てられたアドレスでも動作します。システムがデバイスを検出したら、構成設定をリモートで変更したり、接続されているセンサをテストしたり、他のNIデータ集録(DAQ)システムと全く同じようにNI-DAQmxドライバを使ってシステムのプログラミングを始めることができます。


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図3.複数デバイスの接続構成が管理できるMAX

 

NI-DAQmxとLabVIEW: データ集録の比較

LabVIEWとNI-DAQmxを使用してシステムを開発すると、開発時間の短縮と柔軟性という2つのメリットがあります。NI-DAQmxは、ENET-9000をはじめ全てのNI DAQデバイスに付属されているAPIです。このドライバ一式を使用すると、ANSI C、C#、Visual Studio、.NETなどのテキストベースのプログラミング言語のプログラミングができますが、LabVIEWグラフィカル開発環境でプログラミングすれば、NIデバイスでのデータ集録がステップごとに行えるウィザードタイプのプログラミングインタフェースであるDAQアシスタント(図4)を使用することができます。これはExpress VIと呼ばれるノードで、設定メニューを用いることでデータ集録コードの開発時間を大幅に減らすことができます。LabVIEWには、DAQアシスタントの他にも解析、アラーム、レポート生成、ファイルI/Oなどの関数が数多く組み込まれていますので、データ集録システムの開発時間をさらに短縮することができます。LabVIEWを使用したプログラミングなので、システムに加えられる機能は無制限です。プロジェクトの発展や変更に伴い、新しい条件に合わせてコードを修正することができます。また、1つのプロセスを行うのに複数のソフトウェアプログラムを使用する必要もありません。LabVIEW用に作成されたドライバは、他社からも多数市場に出回っています。それらのデバイスは、簡単にLabVIEWプログラムに統合することができます。完全対応のドライバがない場合は、開発APIを使用して新しいハードウェアデバイスをLabVIEWベースの既存システムに統合することができます。

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図4.DAQアシスタント上の熱電対用設定画面

 

各種アプリケーションに対応したI/Oを提供するCシリーズモジュール

ENET-9000シリーズは、NI Cシリーズモジュールを使用した製品の一つです。Cシリーズモジュールとして、温度、圧力、電圧、加速度、電流、抵抗、歪みなどの計測が行える40種類以上のモジュールをご用意しています。これらのCシリーズモジュールを挿入して使用するためのキャリアが用意されており、PCとの通信インタフェース用にEthernet、Wi-Fi、USBタイプのものを揃えています。図5は、ノート型コンピュータを使ったポータブルシステム用のバスパワーUSBキャリアと、Wi-Fi、Ethernetタイプのキャリアを示しています。Cシリーズハードウェアの詳細や互換性のあるモジュールの一覧については、互換性リストを参照してください。

図5.USB、Wi-Fi、およびEthernetタイプのCシリーズモジュール用キャリア

 

よくある質問(FAQ)

Cシリーズモジュールは、NI CompactDAQとCompactRIOで使用しているモジュールと同じように見えるのですが、互換性はありますか?

互換性のあるモジュールと、互換性のないモジュールがあります。Cシリーズハードウェアの詳細や互換性のあるモジュールの一覧については、互換性リストを参照してください。互換性のあるモジュールを既にお持ちの場合は、モジュールを差し換えることで利用可能です。その際、ENET-9000デバイスと共にNI-DAQmx 8.8以降をご使用ください。

 

どのモジュールがどのCシリーズシャーシ/キャリアでサポートされているかを知りたいのですが。

Webサイトに互換性チャートを掲載しています。こちらをご覧ください。

 

パッケージには何が入っていますか?

ENET-9000デバイスをキットで購入された場合、パッケージにはENET-9163 Ethernetキャリア、Cシリーズモジュール、そして以下のアクセサリが同梱されています。

•         電源アダプタ

•         トリガ入力用4ピンコネクタ

•         ゴム製滑り止め脚部(デスクトップ用)

•         NI-DAQmxドライバキット

•         NI-DAQmx入門

•         キャリアおよびモジュール用ハードウェアユーザマニュアル

 

Cシリーズモジュールは既に持っているのですが、キャリアだけ別途購入することはできますか?

はい。NI ENET-9163を別売しています。オンラインのサポートガイドで、お持ちのモジュールがENET-9163キャリアと互換性があるかご確認ください。

 

ENET-9000デバイスを購入するにはどうしたらよいでしょうか?

弊社Webサイトの製品ページに、すべてのキットとENET-9163キャリアが掲載されています。また、複数のモジュールとキャリアを同時にお見積するアドバイザもございますので、オンラインでの購入も可能です。

 

ENET-9000デバイスのデータ集録の速度はどれくらいですか?

通常のネットワーク状態で、ENET-9000デバイスは全てのデータをPCに連続ストリーミングすることができます。しかもデバイス側でデータをバッファに入れる必要はありません。

 

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法律関連事項
本チュートリアル(以下「チュートリアル」という)は、National Instruments(以下「NI」という)によって作成されたものです。本チュートリアルは、NIにてサポートされていますが、本チュートリアルの内容に関するテストや検査が完全に行われていない可能性があり、チュートリアルの品質について、もしくは、関連製品およびドライバの各改訂版に対するサポート継続については、何らの保証も適用されません。本チュートリアルは、いかなる保証もなく「作成された状態のまま」で提供されており、ni.com/jpの使用条件に特別に規定されている特定の制約事項に従うものとします。 (http://ni.com/legal/termsofuse/japan/ja/)