LabVIEW 2012 MathScript RTモジュールヘルプ
発行日時: June 2012
製品番号: 373123C-0112
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次のセクションでは、標準MathScript関数のリファレンストピックに記載されたサポートを定義しています。
パフォーマンス低下の要因となる
このカテゴリに含まれる関数は、MathScriptノードから呼び出された際、実行時にMathScript検索パスリストを変更したり、新しい変数を生成する可能性のある関数です。これらの関数を呼び出した行の隣に、次に示す警告グリフが表示されます。
警告グリフが表示されると、LabVIEWでのエラーチェックの頻度が少なくなり、MathScriptノードのランタイムパフォーマンスの速度が遅くなります。この場合は、スクリプトを変更してMathScriptノードの警告グリフを削除すれば、実行パフォーマンスが改善します。
LabVIEWランタイムエンジンでサポートされる
このカテゴリは、スタンドアロンアプリケーションまたは共有ライブラリで関数を使用できるかどうかを指定します。関数には次のいずれかの特性値があります。
- はい―この関数は、LabVIEWランタイムエンジンで完全にサポートされます。
- はい(出力を要求した場合)―関数の出力をMathScript変数に割り当てると、LabVIEWランタイムエンジンは関数を通常どおり実行します。それ以外の場合は、LabVIEWランタイムエンジンは関数を無視します。たとえば、ランタイムエンジンはa = coherence(x, y)をサポートしますが、coherence(x, y)はサポートしません。これは、出力を変数に割り当てた際に生成されるプロットをランタイムエンジンがサポートしないためです。
以下の関数はスクリプトに残すことができます。
- いいえ―関数は、LabVIEWランタイムエンジンで呼び出された際に必ずエラーを返します。
スタンドアロンアプリケーションまたは共有ライブラリを作成する前に、スクリプトからこれらの関数を削除します。
- いいえ(エラーが返される、または無視される)―関数の出力をMathScript変数に割り当てると、関数はエラーを返します。それ以外の場合は、LabVIEWランタイムエンジンは関数を無視します。
関数から出力を要求しないか、またはスタンドアロンアプリケーションまたは共有ライブラリを作成する前にスクリプトからこれらの関数を削除します。
- いいえ(常に無視)―関数はエラーを返しませんが、LabVIEWランタイムエンジンでは実行されません。
以下の関数はスクリプトに残すことができます。
- その他―関数の動作、および関数を含むスクリプトを修正してスタンドアロンアプリケーションまたは共有ライブラリに追加する方法については、各関数トピックの「詳細」セクションを参照してください。
RTターゲットでサポートされる
このカテゴリは、リアルタイムハードウェアターゲットにデプロイするアプリケーションで関数を使用できるかどうかを指定します。関数には次のいずれかの特性値があります。
- はい―関数はRTターゲットでサポートされます。
- はい(出力を要求した場合)―関数の出力をMathScript変数に割り当てると、RTターゲットはその関数を通常どおり実行します。たとえば、RTターゲットはa = coherence(x, y)をサポートしますが、coherence(x, y)はサポートしません。これは、出力を変数に割り当てた際に生成されるプロットをRTターゲットがサポートしないためです。
- いいえ―関数はRTターゲットでサポートされません。
RTで制限付きの実行時間に適する
関数がRTターゲットでサポートされている場合、このカテゴリは、特定のガイドラインに従って使用される場合に関数が通常制限時間内に実行されるかどうかを指定します。関数には次のいずれかの特性値があります。
- はい―ナショナルインスツルメンツは、MathScript関数のサブセットを制限付きの実行時間に適したものとして試験および分類済みです。確定性がアプリケーションで重要な場合、これらの関数を使用してください。また、関数の入力が各関数のヘルプトピックで推奨されるデータタイプであり、LabVIEWによって入力値が強制変換されないことを確認してください。
- いいえ(スクリプト全体に適用)―関数はRTターゲットでサポートされますが、MathScriptノード全体(ユーザ定義関数に含まれている場合のユーザ定義関数の呼び出しチェーン全体を含む)で制限なしの実行時間が発生する原因となります。
MathScriptsノードおよびユーザ定義関数ではこれらの関数の使用を避けてください。
- 特性なし―ナショナルインスツルメンツは、関数が制限付きの実行時間に適切 / 不適切かを試験および分類していません。アプリケーションがタイミング要件を確実に満たすように、アプリケーションをフィールドにデプロイする前にコードを見直し、ジッタをベンチマークすることをナショナルインスツルメンツは推奨します。